本当にあったこわい話。

僕の体験した、本当にあったこわい話です。
風邪をひいて高熱を出す、その前日に起きた話。
(こわいの苦手な人は読まないでください)

この間、とある社長と高級なお店でお茶をすることになりました。
もちろん紳士、僕に財布を出すフリすらさせてくれず、ごちそうになりました。
社長はもちろんブラックで、カップやお皿のふちに輝く金色が、珈琲の黒と白い髭ともよく似合います。
僕も無理してブラックを飲みながら、話を背筋で聞きます。
正直、ここまで典型的な社長は初めてでした。
語尾に「たまえ」とか使うタイプです。
それから僕のことはキミと呼びます。
僕はあまりに堅苦しい空気に緊張して、
「はいそうですね」とか「たしかに」しか言えなくなりました。
それでも社長は足を組みながら語り続けます。
「はいそうですね、たしかに」
その時です。

「ブっ!」
おならのような音がしました。
僕の足がテーブルの足に当たって音が鳴ってしまったんです。
しまった!と思った矢先で、
社長が「失敬」と言い、足を組み直しました。
そうです。まさかとは思ったんですが、
どうやら社長は自分がおならをしてしまったと勘違いしたんです。

(え!うそぉ!社長ちがいます!僕です!僕がデーブルにあたってそれでテーブルが!)
と喉まで出ましたが、それを言える雰囲気ではなかったんです。
僕はどうしていいか分からず、少し笑っている感じに口元を閉じました。
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけうなずきました。
その時です。

「ブっ!」
またおならのような音がしたのです。
でも今度は絶対にテーブルではありません。
まさかとは思ったんですが、
案の定、社長がすぐに言いました。
「失敬」

多分この瞬間ですね、
僕は風邪をひきました。

下記、3つのことが考えられます。
■1回目の音はテーブルで2回目の音は社長説
だとすれば社長の少し可愛い勘違いの話

■1回目の音はテーブル&社長同時で2回目の音は社長説
だとすれば珈琲を中心に小さな奇跡が起きている話

■1回目の音は社長で2回目の音も社長
だとすれば人間味のあるお金持ちのおっさんの話

後半はその謎で頭がいっぱいで、もうほとんど話を覚えていません。
別れ際、社長が僕に言いました。
「奮闘したまえ」
僕は深くおじぎをした後、社長の背中を見送ります。
(最後ちらっとおしりも見送りました)

そしてその翌日から実に1週間半もの間、
僕は原因不明の高熱に侵されたのです。

おわり

2 件のコメント:

すうやま さんのコメント...

koeeeeeeeeeeee

たまえ
とこ

koeeeeeeeeeeeeeeeeeeee

bosarl さんのコメント...

suuuuuuuuuuyamaaaaaaaaa

こえぇだろぉー?
ワイルドだぜぇー